あなたのハイヤーセルフは本物? エゴが仕掛ける“スピリチュアルな罠”

スピリチュアルな探求をしていると、「ハイヤーセルフと繋がる」という言葉をよく耳にしますよね。

私も講座で「ハイヤーセルフと繋がること」をお教えしていますし、セッションでもハイヤーセルフの通訳(リーディング)を担っていますので、よく使います!


でも、それって一体どういうことなんでしょう? そして、その先に何があるんでしょうか?


今日は、クライアントさんとの対話(セッション)で、とても深くて鋭いご質問から、ハイヤーセルフと自己超越、そしてエゴとの関係について考えてみたいと思います。

クライアントさんからのご質問

エゴ、自我、真我に順列はありますか?
スピリチュアルな学びですと、ハイヤーセルフと繋がることが目的とされがちなのですが、繋がったからといって、自己超越へ到達したといえないですよね?
そもそもエゴから繋がろうとしている時点でちがいますよね?

とっても鋭く、まさにスピリチュアルな探求の核心を突く内容だと思います。
さっそく、この問いについて掘り下げていきましょう。



エゴ、自我、真我に順列はある?

まず、この3つの言葉の定義を整理してみましょう。(ここはAIの力を少し借りて解説します。)

  • エゴ: 一般的に自我と同じ意味で使われることが多いですが、スピリチュアルな文脈では、外界との境界を作り、自分を他者から区別する「個別的な自己」というニュアンスが強いです。恐れや不足感、コントロール欲求など、分離感から生まれる思考や感情の集合体として捉えられることが多いでしょう。
  • 自我: 心理学的な文脈では、意識的な自己の中心を指します。現実世界に適応するために働く機能的な側面も持ち合わせています。エゴとほぼ同じ意味で使われることもありますが、より中立的な表現として使われることもあります。

  • 真我(ハイヤーセルフ、高次の自己): エゴや自我のさらに奥にある、私たちの本質的な部分です。普遍的な愛、智慧、平和、そしてすべてと繋がっている感覚を持っています。一体感や無限の可能性を象徴する存在です。

これらの間に「順列」というよりは、階層性や関係性があると言えると思います。
どの階層も私たちの一部に含まれていて、時と場合によって、その出現の度合いが入れ替わったり、同時に起こることもあるもので、そこには順列や優劣のない私の一部である、と私は認識しています。

エゴや自我は、私たちがこの物理的な世界で生きていく上で必要な機能であり、真我の一部が形を変えて現れたもの、と考えることもできます。

「ハイヤーセルフが、エゴや自我を通してこの世のあらゆる体験をしたくて、あなたという肉体を造った」と言われる所以だと思います。

ハイヤーセルフとの「繋がり」は、自己超越の始まり

クライアントさんの「ハイヤーセルフと繋がることが目的とされがちなのですが、繋がったからといって、自己超越へ到達したといえないですよね?」という問いは、これは非常に鋭い考察からくる重要なポイントです。

松浦: 「ハイヤーセルフと繋がった!」と感じる体験は、スピリチュアルな探求において大きな喜びであり、進歩ですよね。
でも、それがゴールではない、というご指摘、まさにその通りだと思います。

クライアントさん: そうなんですよね。なんか「繋がれたからもう大丈夫!」って思っちゃうことって、結構あるんじゃないかなって思うんですよね。一度つながったからといって、それが永遠と続くものとは違うのではないかと思うのです。

その感覚、よ〜くわかります。
ハイヤーセルフとの繋がりは、私たちを深い安心感や方向性で満たし、人生の困難を乗り越える力を与えてくれます。これは本当に素晴らしいことです。

しかし、これは『自己超越への道のりの〜始まり〜』に過ぎないんですね。

ハイヤーセルフとの繋がりは、より本質的な自分、つまり普遍的な愛や智慧と繋がる体験ですが、自己超越とは、その繋がりを保ち、その智慧を日常生活に統合していくことで、エゴ的な自己認識を超え、普遍的な意識と一体となる状態を指します。


例えるなら、ハイヤーセルフと繋がることは、素晴らしい地図を手に入れるようなものです。
書きながら降りてきたメッセージとして、「地図を持つことより羅針盤を使うことが必要」という深い示唆がありました。これについてもう少し詳しく見ていきましょう。
(こうやってどんどん長文になっていくのでお付き合いください!)

地図よりも「羅針盤」がなぜ大切なのか?

地図は目的地や道筋を示してくれます。ハイヤーセルフとの繋がりも、私たちの人生の「方向性」や「目的地」を教えてくれる点で、ある種の地図のような役割を果たします。

しかし、人生という旅は、時に予測不可能な嵐に見舞われたり、道が途切れたりすることもあります。どんなに精密な地図を持っていても、予期せぬ状況ではその地図が役立たないことも出てくるでしょう。

そこで必要になるのが「羅針盤」です。

羅針盤は、特定の場所への道筋を示すものではありません。しかし、それが示す「真北」は、どんな状況下でも常に変わらない基準点を示してくれます。

スピリチュアルな文脈での「羅針盤」とは、まさにハイヤーセルフからの内なる声、直感、または真我からの深い導きを指します。これは、状況に応じて常に変化し続ける外的な情報(地図)に頼るのではなく、内側に存在する普遍的な智慧や真実に耳を傾けることの重要性を示しています。

地図は「こうすればうまくいく」という具体的な指示を与えるかもしれませんが、羅針盤は「今、あなたにとって真実の方向はどちらか」という、その瞬間の最善の選択を内側から教えてくれるのです。

つまり、ハイヤーセルフとの繋がり(地図を持つこと)は素晴らしいスタートですが、真に自己超越へ向かうためには、ハイヤーセルフの智慧を「羅針盤」として使いこなし、どんな状況でも内なる声に耳を傾け、自らの道を創造していく能力が求められる、ということですね。


エゴからの「繋がり」は、真の繋がりではない

そして、読者さんの「そもそもエゴから繋がろうとしている時点でちがいますよね?」というご指摘、これは本当に核心を突いています。

松浦: このご質問は、多くの人が陥りがちな落とし穴なんですよね!よくお気づきになられました。

クライアントさん: 私自身も、「ハイヤーセルフと繋がればもっとうまくいくはず!」みたいな気持ちで探求していた時期があったので、すごく心に響きました。本当に、簡単にハイヤーセルフと繋がっていると思い込んで、あるいは思い込ませるような講座が多く散見して、ハイヤーセルフではなく、どこか別な存在と繋がっている人が多いのも否めないと思っています。明らかに大丈夫?って感じがして。。。笑

ええ、多くの方がスピリチュアルな探求を始める際、無意識のうちにエゴが主導権を握っていることがあります。そしておっしゃる通り、安易に「繋がった」と断言する講座や、その結果として望まないエネルギーと繋がってしまうケースも残念ながら存在します。

私の数少ない経験上での話にはなるのですが、下記の3つがその起因となることが多いと考えています。


1、結果への執着...ハイヤーセルフと繋がれば、私の人生は完璧になるはず。
2、優越感と承認欲求...ハイヤーセルフの導き(使命)に従って、周りの人より優位に立ちたい。
3、恐れからの逃避...ハイヤーセルフと繋がって、苦痛や責任から逃れたい。

これらはすべて、エゴが持つ「分離感」「欠乏感」「コントロール欲求」といった側面から生じる誰にでもある願望です。
そして、エゴは常に「何かを得ようとする」「何かから逃れようとする」とすることで自己を保とうとします。

真のハイヤーセルフとの繋がりは、こうしたエゴの欲求や期待を手放し、「ただ在る」状態で訪れます。
エゴが主導している間は、ハイヤーセルフからのメッセージをエゴが都合よく解釈したり、そもそも繋がりが希薄であったり、最悪の場合、エゴの欲求に付け込むような低級なエネルギー(存在)に誘導されてしまう可能性があるのです。

自己超越への道のりにおけるエゴとの向き合い方

では、エゴとどう向き合えばいいのでしょうか?

松浦: エゴを「敵」と見なして排除しようとするのではなく、その存在を自覚的に認識し、その働きを理解することが不可欠です。

読者さん: エゴをなくそうとするのではなく、理解する、ですね。なかなか難しいですけど…。

そうなんです!簡単ではないですよね。

エゴは私たちの成長過程で身につけた自己防衛メカニズムであり、完全に消滅させることはできませんし、そうする必要もありません。

大切なのは、「エゴが自分をコントロールしている状態」から「無意識に起こるエゴの働きを客観的に観察し、俯瞰した真我の視点から選択する」という状態へ移行することです。

これは、瞑想、マインドフルネス、内観、そして日々の気づきの実践を通して、徐々にエゴの影響から自由になっていくプロセスです。
エゴの「分離感」や「恐れ」が薄まり、より普遍的な愛や智慧、そしてすべてとの「一体感」が深まっていくこと。

それが、ハイヤーセルフとの真の繋がりであり、自己超越への確かな歩みと言えます。

今回の対話を通して


ハイヤーセルフとの繋がりが自己超越への「始まり」であり、地図だけでなく「羅針盤」としてその智慧を使いこなすことの重要性、そしてエゴからの繋がりでは真の体験はできない、そして安易な繋がりには注意が必要である、ということが明確になったのではないでしょうか。

あなたのスピリチュアルな探求が、さらに深まるきっかけになれば嬉しいです。
そしてそのプロセスのサポートを喜んでさせていただきますので、ご用命ください。

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